スペシャルティコーヒーの現実


これは当店のエルサルバドル・ノガレス農園の空の麻袋(ドンゴロス)です。

実はこの豆は当店のストレート豆で一番人気でしたが販売終了となります。

というのもこの豆は卸業者が取り扱わなくなるためです。この豆はJAS認証オーガニック商品で、とても高品質でした。

このJAS認証を得るのにお金がかかり、卸価格に反映されとても高い豆でした。僕はこの農園の豆を飲んだ瞬間に惚れてしまい、これは皆さんに飲んで頂きたく値段は度外視し扱っていました。そのおかげでエルサルバドルという知名度は低い国の豆ですがお客さんに受け入れられ一番人気になった豆でした。

ですが現実は、コストが高く取り扱う焙煎業者が少ないので卸業者もこの農園と契約しないのです。

実際スペシャルティコーヒーはこのように流通量が少なく、供給が安定しません。当店ではブラジルの豆もオープン当初とは違う豆ですし、その為ブレンドの構想にはいつも頭を悩ませます。

ですからいつも自分の豆に対する知識の幅を広げるために業者からサンプルを頂いてはテースティングを行っているのです。

そして・・・、見つけました!ノガレス農園の代わりの豆を。
この豆については後日ブログに書きたいと思います。

カフェインレス

この間若い夫婦の方に「カフェインレスの豆はありますか?」と尋ねられました。

あまり尋ね慣れない問い合わせで、その時は何の意識も無く単純にカフェインの苦手な方なのかな?と思いました。

その後少し時間が経ってから、奥さんのお腹が少し大きいな・・・服装もゆったりした服だったし・・・ヒールが低い靴を履いているし・・・。あぁ!妊婦さんなんだ。とわかりました。

ご存知の方もおられると思いますが、カフェインは胎児に良くない物とされています。これは胎児にはカフェインを代謝する力が無く刺激物を体に溜め込んでしまうためです。

ですが妊婦の方でも毎日コーヒーを飲みたかったのでしょうね。そこでカフェインレスを求められたのでしょう。

確かに元気な赤ちゃんの為にも、カフェインレスに切り変えたほうがいいですね。

ここで少し余計な豆知識として書いておきます。コーヒーのカフェインは以外にも浅煎りの豆より深煎りの豆の方が少ないのです。これはカフェインの仲間のアルカロイドが熱で燃焼され減っていくからです。

さらに豆と茶葉の状態という条件ですがコーヒーと紅茶では紅茶の方が約2倍カフェインを多く含んでいます。

少し長くなりましたがカフェインの摂取には気を付けて、元気な赤ちゃんを産んでください。

エチオピア産


エチオピア産のコーヒー豆が入荷が厳しくなり、テレビでも報道され、お客様からもお問い合わせがあります。

イメージが無いかも知れませんが、「エチオピア産」についてです。

この「エチオピア産」=「モカ」というとご理解いただけると思います。

モカという名前はイエメン産とエチオピア産の豆の事でモカという港から出荷されていた事に由来しています。

モカはとても香りの良い豆が多く僕もいろいろと試しモカ イルガチェフ(地域名)を仕入れています。

当店でも和みブレンド(当店人気NO.1ブレンド)のベースとして使用しています。本当に重要な豆なのではやく問題を解決し、入港してほしいです。

ちなみに今現在当店で使用しているモカは諸問題のない去年のロットや有機栽培などを使用しています。

曇天


ここ2日間、雨模様でした。元々雨は好きではありませんがこの業界に入って少し雨の日が厄介だなと感じるときがあります。

やはりコーヒー豆も生ものです。煎るときに影響を受けます。特に厄介なのは湿度です。湿度が高いと豆に含まれる約12%程度ある水分が高くなり煎りあがりが変わるからです。

豆をおいしく煎るコツとして、いかにうまく水分抜きが出来るかは大きな要素なので湿度の高い夏は大変なのです。

だからおいしい豆を煎るためにも、明日は晴れて欲しいなぁ。

うれしい事

最近の事ですが、うれしい事があります。

この間ブログにも書いたのですがコーヒーインストラクターの資格を取得しました。その影響だとおもいますが、お客さんから「どんな資格なの?」とか「コーヒーの豆は同じ国でいろんな種類があるの?」とさまざまな質問を受けるようになりました。

こういう質問をしていただけるのが僕にとってとてもうれしいことです。現在のコーヒー業界は2000年以降スペシャルティコーヒーが流通し始め、本当に見識を深めていかないとコーヒーが何たるものなのか分からないものになっています。本当にプロにとっても知識の幅が必要です。

ですが今僕の住む新居浜ではスペシャルティコーヒーを扱う店が当店以外に1店しかないのです。

本当に少しでも多くの人にいろいろなコーヒーを選択してもらえたらと思います。ですから遠慮はせずにいろいろな質問をしていただけるとうれしいです。

テースティング


今日はエルサルバドルのアコボケロン農協(RA認証)をテースティングしてみました。

今扱っているロス・ノガレス農園と違い香りの特徴が薄く、少し面白みに掛ける豆でした。

エルサルバドルという国の豆は知名度は無いですが僕はとても注目していて、非常に品質が良い豆が多いのです。

特にコクを味わう上では欠かせない豆ではないかと思います。

実際にロス・ノガレスは当店ではストレートの豆では一番人気のある豆です。

まだまだ日本に入って来ている品種は少ないのですが、これからもずっと注目の国です。

優秀な農園


この雑誌は「一個人」の2月号です、このなかでグアテマラエルインフェルト農園が2008COEの一位に輝いた事が取り上げられていました。

この農園はとても優秀でスペシャルティコンペティション4回入賞、06、08年COE優勝しています。

僕自身06年からこの農園は注目していて、ずっとサンプルを頂きテースティングを行っていました。この農園の豆はとてもカップがクリアーでアフターテイストがかなり良いのが毎年感じられます。

そして今年取り扱うべく豆を仕入れました。今はどの段階まで煎るか研究しています。もうじき店頭、ネットショップにも並べますので少々お待ち下さい。

本当にこの農園の豆はおいしいので楽しみに待っていて下さい

コーヒーの精製と香味


つい先日再入荷したニュークロップ(新豆)のブラジルボンジャルディン農園のブルボンアマレロナチュラルですが、このボンジャルディン農園の農園主はとても探究心の旺盛な方で、いろいろと豆の研究をされています。

例えばこのナチュラルで精製されている品種ですが、ほかにパルプドナチュラルで精製されている豆もあります。

少し難しい話ですが、これは収穫された後の肯定が違うのです。

ナチュラルは 収穫後→乾燥→脱殻
パルプドナチュラルは 果肉除去→パ−チメントのまま乾燥→脱殻

と流れが違います。またこれらによって味が違います。

実際、僕もサンプルを頂きどちらも試しましたが香味がぜんぜん違います。

ナチュラルは手を加えず精製されているので、豆本来の味が強く良さも悪さもダイレクトに出ていて、ボディもとても強いです。

パルプドナチュラルは柔らかな印象で雑味も無く、甘味が少し立つ印象ですが、香りが少し弱い感じです。

どちらがおいしいというのは飲まれる方の好みが強いと思いますが、
僕は豆の味がダイレクトに味わえる方が各国、各品種の特徴と個性がはっきりわかるのでナチュラルを選びました。

再入荷


待ちに待ったブラジルのボンジャルディン農園からようやく生豆が届きました。

この豆はとてもナッツフレーバーがよく香ばしい豆です。

ぜひお試しください。

コーヒーインストラクター


12月にコーヒーインストラクター2級の資格を取得しました。

このコーヒーインストラクターの資格は確かなコーヒーの知識のための資格です。

特に2000年以降、「スペシャルティコーヒー」が世の中に出回り始め、この豆を扱うコーヒー屋さんはかなりの知識が必要とされるようになりました。

僕はスペシャルティコーヒーは「お米」に例えるのですが、一般的に多く流通している豆とは違い、国、産地、品種、精製法、農園これらが明確にされていて、それらに伴って香味の違いがあるので豆に対するデータをたくさん持っていないと良い豆を見極められません。

このインストラクターの資格を取得したのもそのためです。

これからもおいしいコーヒーを作るため日々努力していきたいと思っています。