コーヒー豆の保存(水分編)

今日は昨日に続き、コーヒーの保存「水分編」について書きたいと思います。

コーヒー豆にとって水分はとても重要です。これは生の状態、また焙煎後の豆どちらにも影響を及ぼします。

もちろんお客さんの手元に届く時は、焙煎した豆なのでここでは焙煎豆のことについて書きたいと思います。

まず焙煎された豆にも水分はあります。焙煎度によってさまざまですが、この水分が最大で3%程度です。

焙煎豆は香りの成分は放出していくのですが、水分に関してはスポンジのように吸湿性が高いのです。

この吸湿性が劣化速度を速め、1.5%程度の水分含量増加で劣化速度が1.6倍になります。ですから乾燥した状態で保存されるのがベストです。

そこで僕のオススメしているのが密閉パックし冷凍庫で保存する。という方法ですが、ここで一番気を付けてもらいたいのが「結露」です。

庫内は冷凍なので水分の吸着は無いのですが、飲むときに取り出して放置しておくと室温との差で結露が出ます。この結露を豆が吸着し劣化してしまいます。

ですから飲むときに取り出したらさっと冷凍庫に戻してください。もしくはパックを小分けにされるのも有効です。

話は変わりまして、WBC韓国対ベネズエラ、韓国の圧勝で一足先に決勝に駒を進めていますね。

日本も強豪アメリカを倒しアジア勢で決勝をし、真の世界チャンピョンに輝いて欲しいです。

コーヒー豆は香りの宝石箱?

コーヒーをおいしく飲んで頂くために少し掘り下げた話をします。

コーヒーの保存については以前「真空パック」について書きましたが、今日は保存を「挽く」という観点から書きたいと思います。

店頭で豆を買っていただいたお客さんに配っている書類があるのですが、これには、豆で保存した時と粉で保存した時の香りの保たれる期間について書いています。

少しおせっかいなこととは理解していますが、よりおいしく飲みたいと思われるお客さんのためと僕自身せっかく購入してもらったコーヒーをよりおいしく飲んでもらいたいと思ってこの書類を付けています。

この「豆」と「粉」で保存する違いについてですが、豆を常温で保存した場合、約1週間ほど香りが保たれ、粉で常温で保存した場合は約3日ほどになります。

まず「挽く」だけでコーヒーの香りは60%失われます。さらには挽いたことによって粉が空気に触れる表面積が数百倍になるので劣化速度も急速になります。実にコーヒー豆は香りの宝石箱やぁ・・・。

ですからコーヒー豆は飲む直前に挽くというのがおいしいコーヒーを味わうためには必須です。

コーヒー豆の保存についてはまだいくつかポイントがありますので、また書かせてもらいたいと思います。

話は変わりますが、今治西高勝ちましたね。いやー9回の逆転劇見たかったな。僕のお友達は甲子園に見に行っているのです。うらやましい。

僕は遠く愛媛から応援しているので、頑張れ今西ナイン!

幸運の?

今日のWBC日韓戦は悔しい結果になりました。

韓国はダルビッシュ選手の立ち上がりの悪さをうまく攻略し、守備ミスを誘い、徹底的に前半で試合を決定付けました。

今日は負けましたが、まだチャンスがあるので明日のキューバ戦に向けて気持ちを切り替えて望んで欲しいですね。

ここで1つ日本の勝利を願って

これはコーヒー豆ですがまん丸で形が変わっていると思いませんか?

コーヒー豆は通常2つの豆(フラットビーン)が一対となって果実に入っているのですが、この豆が1つしか入ってない場合があるのです。これがピーべりーです。

このピーべりーが含まれる割合は収穫量の5%程度です。

そのピーベリーが今日はこんなに見つかりました。ちょっと幸せになれました。

明日の勝利を願って。頑張れ!ニッポン!

季節変わり


ここ何日間ほど、焙煎者として感じる季節の変わり目が訪れました。

だいぶ火の通りが変わってきました。これが来ると季節が変わってきてるなって実感します。またこの時期少しづつ釜温、火の強さの設定を微調整しながらベストな状態を探っていきます。

少し裏話をさせてもらいます。極稀にお客様から「いつも同じ味ですか?」と聞かれる事があります。僕は自分の煎った豆に嘘はつきたくないので「違います。」と答えます。

もちろんこれは僕の腕がまだまだ未熟だと思いますが、まずいつも同じ味にすることがとても困難だからです。
大まかな理由として

1・環境の変化が生豆に与える変化(気温、湿度など)

2・環境の変化が焙煎機に与える変化(特に直火釜は影響を受けやすい)

3・焙煎豆の劣化によるもの

4・抽出の違い(抽出方法など)

が挙げられます。

この味の違いも一年を通してコーヒーを楽しんでみてはいかかがでしょうか?

テースティング&生豆はお米?


今日はサンプルで頂いたインドネシア ウルトラマンデリンをカップテイストしました。

この豆はマンデリンの中でも柔らかい苦味で甘味がありとてもクリアなカップでした。またマンデリン特有の香りもあり、すばらしい豆でした。

突然ですが、コーヒーの生豆にお米のように新米、古米、古々米といった分けられ方があるのをご存知ですか?

コーヒーの生豆でいえば「新米」にあたる当年度のものを「ニュークロップ」といい、古米にあたる前年度のものを「バーストクロップ」といい、「古々米」にあたる2年前のものを「オールドクロップ」といいます。

もちろんこの区分があるのはニュークロップ〜オールドクロップへ時間が経つにつれて香り、風味の劣化があるからです。例外として5年、10年とエイジングし、これを売りにしているところもありますが・・・。

当店では一部バーストなどを使用している場合もありますが、ニュークロップを主として仕入れています。

テースティング


今日はインドネシア マンデリンリュクスのテースティングを行いました。

この豆はマンデリンの中でも甘味が強いのが特徴です。マンデリン特有の風味、花の香りは今当店で扱っているスーパーマンデリンよりは弱いですが、非常においしい豆でした。

今度はもう一銘柄マンデリンのサンプルがあるのでそちらを報告します。

少し話はかわりますが、ここでコーヒーの雑学を一つ。昨日ブレンドの混ぜ方について書いたのですが、今日もブレンドのことについて書きます。

ブレンドの名前についてですが、いろいろなお店でブルーマウンテンブレンド、モカブレンド、キリマンジャロブレンドなど、一銘柄の名前を冠につけているものがあるということはご存知ですよね。また多いのも事実です。

実はこの一銘柄を冠にしたブレンドの名前には表記の規定があるのです。

それはモカブレンドならモカを30%以上使用し、キリマンジャロブレンドならキリマンジャロを30%以上使用していないと一銘柄の名前を使った表記をしてはいけないのです。

ですからこれらのブレンドにはそれぞれ冠の豆を30%以上使用しているブレンドなのです。

ですがこれらのブレンド名は少し弊害があります。モカ、キリマン、ブルマンといったストレートの豆がそれらブレンドの味と思われる方が多いのです。当たり前のことですがその豆が30%以上使用されているのならば、ほかの豆で70%を構成しています。この70%の豆でコストダウンを計っているのでしょう。

僕としてみれば、モカは別としてキリマン、ブルマンは味が崩れやすく非常にブレンドに使いにくい豆です。でも使用しているのは名前があると売れるからです。これが悪いとは言いません。

ただいろいろな味を楽しんで飲んでいただくためにも知って欲しいのです。

ちょっとやかましくなりましたが、これでブレンドの名前についての雑学を終了します

ブレンド(アフターミックスorプレミックス)


少しマニアックな話をさせていただきます。

ブレンドは何種類かの豆で配合を考え、合わせられたものです。これはコーヒーの好きな方には当たり前の話です。

ですが、ブレンドで使用する豆と使用する豆の量の配合を決めてから、さらに合わせ方が2種類ある事をご存知ですか?

これは何かと申しますと、生豆を煎って、その後合わせる方法(アフターミックス)と生豆を合わせてからその後煎る方法(プレミックス)があるのです。

前者のアフターミックスは当店の採用している方法です。この利点は豆の個性を活かす事ができ味の幅が広がります。

当店のブレンドでいえば極みブレンドはブラジル(シティ)、コロンビア(シティ)、マンデリン(フルシティ)、グアテマラ(シティ)といった具合に煎り具合の違う豆を合わせる事ができその豆をベストな状態で使用できるのです。

後者のプレミックスの利点としてあげられるのは何よりも手抜きができる。これに尽きます。やはり当店の極みブレンドのように4つの豆を使用するともちろん4回焙煎を行わないといけません。プレミックスだと1回の焙煎でいいわけです。

またもちろん豆によって火の通り方が違うので同時で煎り上げるとその豆のベストな状態で釜から上げる事が出来ず、味が乱れます。

お客さんに渡される時は解らなくなっていますが、よりおいしいコーヒー選び方の一つとして知っておいていただきたいです。

しかし今日のWBC中国戦もう少し点をとって欲しかったですね。まだイチロー選手が本調子じゃないのも気になります。

お誕生日


今日は父の誕生日だったので、お仕事が終わって一緒にお祝いをしました。

なぜ?この写真を貼っているのか疑問でしょうが、実は大きい方の猫も父と同じ、今日が誕生日なのです。我が家に来るべくして来たように感じます。ちなみに父は60歳に、にゃんこは9歳になりました。


これは今日家族で食べたケーキです。自分で煎ったコーヒーと共に頂きました。
僕は甘いものはあまり好きではありませんが、ここのお店のケーキはとてもお気に入りで2個ぐらい食べられそうです。

ちなみにお店の名前は「フルレゾン」です。

テースティング


今日はエルサルバドル シャングリラ農園のサンプルを煎って、テースティングを行いました。
このシャングリラ農園はC.O.Eにも入賞している実績のある農園です。

この豆をフルシティで煎り上げ、テースティングを行いましたが、結果から言いますと、とてもおいしい豆でした。

フレーバーはココア、バニラのようで、とても甘くまろやかなコク。非常にいい豆でした。

まったく関係ないのですが、ここでコーヒーの雑学を一つ。

当店はブルーマウンテンを扱っていませんが、ブルマンはコーヒー好きの間では憧れの豆ですよね。ですが世界ではそういったブルマン=憧れの豆ではないのです。というのもまず、世界に流通していません。ブルマンの90%以上が我が日本にやってくるのです。

でもなぜあんなに超高級なのでしょうか?
理由はとても長くなるので手短に書きますが、

1.生産量が少ない

2.イギリスの植民地であったため、イギリスの輸出機関(CIB)がコーヒー産業を統括している。

3.日本の企業が投資し、農園の確立をサポートしている。

特にこの3点が主な理由にあたります。ちなみにブルマンの生豆は他国とは違い、唯一樽に詰められ輸出されますが、これはジャマイカがラム酒の産地として栄えていて、ラム酒を樽に詰めて輸送していた背景に起因します。

焙煎度


これは僕が煎り上げた豆ですが、この豆の焙煎度って解りますか?

これはシティローストに仕上げているのですが、実はこの焙煎度というのは定められたものは無く、焙煎した人によってさまざまです。

僕の中で決めているのは色とハゼという音で判断しています。

焙煎度はコーヒー豆の味を決定するのにとても重要な部分です。例えばこの焙煎度の違いで同じ豆を仕上げると味と香りがまったく違った表情になります。

ざっくりとした表現ですが浅い煎りで仕上げると酸味が強くボディが薄い。深く煎ると酸味は減り、コクが強く、ボディもしっかり出ます。

もちろんその豆の特性を見極めて仕上げています。

またサンプルをいろいろ発注したのですが、サンプルを頂くとまずはシティローストで煎り上げテースティングし、それからもう少し浅くするか、深くするかを判断しています。

一つ最後に焙煎度についての雑学ですが、一般的にアメリカンと言われるコーヒーは薄い味の代名詞ですが、これは本来味の話ではなくシナモンローストといった浅煎りのコーヒーのことです。ちなみに当店では爽やかな味のコーヒーはありますが、浅煎りのコーヒーはございません。