フェアトレード

そういえば最近全くコーヒーの話をしていないですね。

コーヒー屋なので、久しぶりにコーヒーの話を書きます。

僕が今読んでいる漫画「僕はコーヒーがのめない」。

尊敬するコーヒーハンター川島良彰さんが監修している本です。

正直いってマニア過ぎてあまり一般の方にはオススメしません。

ただ、読んでもらうと現地を飛びまわっている川島さんらしく、生産地のリアルな事情まで書かれています。

中でも今回第五巻のP184で書かれている「フェアトレード」については僕も意見が重なるところがあり、興味深いシーンでした。

フェアトレードは途上国の品を適正な価格で契約し、途上国、先進国が対等に取引を行う制度です。

この漫画では「フェアトレードでは品質が上げられない」といった主旨で描かれています。

コーヒー界では「フェアトレード」「レインフォレストアライアンス」「JAS 」「バードフレンドリー」「グッドインサイド」と認証マークのついたものがあります。

僕も公正な取引がなされ生産者にもしっかり利益が入り、さらなる品質向上に繋がるという考えは共感します。

ただし、僕自身1000銘柄近い豆をテースティングしてきたなかで、認証コーヒーもかなり試してきました。

正直いって当店では提供出来る品質ではないものがほとんどです。

先進国が単純にお金を落とすだけではダメなのです。
やはり、川島さんのような方が現地を訪れて栽培指導し、共に品質を上げていく地道な活動をしなくてはならないと思います。

品質を上げる意味では、カップオブエクセレンスのような品評会はある一定の成果はあげられているように思います。

僕もコーヒー屋なので、生産者の方の努力なくして良い豆は供給出来ません。

生産者も消費者にも良い関係でなければ、歪みはくるものです。

生産者は品質向上をモットーに、また、消費者は品質に見合う適正価格で購入する。

シンプルですが難しいものです。

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