コーヒーの旨味の成分は何でしょう?とブログにコメントを頂きました。
これは実は「絶対」という研究がなされていないのが現状です。
成分的な物でいうと旨味の代表のアミノ酸が含まれていますが、焙煎によって香気成分の形成に、またコーヒーの一番の苦みの素である褐色色素に組み込まれてしまうため、アミノ酸としての旨味を味わっているわけではありません。
そこで僕が目を付けたのは脂質です。これは僕に勝手な見解なので聞かないふりをしてください。
焙煎してもあまり影響を受けず脂質はむしろ増えます。そして、焙煎豆の約15%
と色々な成分の中で2番目に多い含有率なのです。
脂質も重要な旨味なので大袈裟な言い方になりますが、ラーメンのネギ油や鶏油、マー油のような香味油がコーヒーなのではないかと考えました。
以前NHK[アインシュタインの眼」でラーメンの美味さを化学的に実証する事があり、ラーメンのスープは和食の一番出汁の旨味には到底敵わないのですが、香味油を入れることによって旨味が足されて結果的に一番出汁と遜色ない旨味を感じることができるそうです。
コーヒーの美味しさをには大きく2つのカテゴリで分かけられ、1つは香り。
香りの成分は1000種類以上(僕が勉強し始めた頃は700種類が確認されていて、今もなお新しい香気成分が発見されています)。
2つ目は味。味の成分は苦み、酸味、えぐみなどを含めて100種類以上もあるといわれています。
この香気成分と味覚成分が複雑に相まって美味しさを形成しているので「コーヒーは嗜好品」といわれる所以ではないでしょうか。
「そこで僕が目を付けたのは脂質です。・・・」と書かれていましたので、(聞かないふりをして)インターネットで、
コーヒー、脂質で検索してみました。
「コーヒーの脂質と味
コーヒーの脂質そのものに「味」そのものがあるかどうかについては、よく判っていないというのが現状です。
しかし一般に、脂質は他の味物質と共存して、コクを生み出すと言われており、コーヒーの脂質もこのような役割を担っているかもしれません。
また、脂質は味成分だけではなく、コーヒーの香り成分の保持にも影響すると考えられています28。
香りの元となる揮発性の成分には、「精油」とも呼ばれるように、油脂に近く脂溶性の高いものが多く存在します。
コーヒーの香り成分は、カップの表面から揮発して、直接鼻に届くものだけでなく、コーヒーの液体の中に保持されていて、
それが飲んだ後、口腔から鼻腔に到達して、いわば「鼻に抜ける香り」を感じさせるものもあり、コーヒーの広義の「味」の形成に重要な役割を果たしています。
コーヒーの脂質は、このような香り成分を舌の表面に一旦保持し、そこから徐々に放出することによって、鼻に抜ける香りが長時間持続して感じられるようにするという効果があると言われています。」
と書かれていました。
コーヒーのおいしさは、数多くの物質が複雑に作用しあった結果生み出されるのですね。
Shiozakiさんコメントありがとうございます。
コーヒーの旨味については科学的に実証出来ていないので、乏しい答えですみません。
コーヒーオイル(脂質)については一番ネルドリップがコーヒーの美味しさを引き出せるというのも、フレンチプレスのような雑味は残さず、コーヒーオイルを一番抽出することが出来るので良しとされています。
ただし、現在カップ・オブ・エクセレンス等の品評会では最も評価されているのは酸味です。この酸味がいかに質が良いかが得点に反映されるのです。
下はカップ・オブ・エクセレンスの評価項目です。
FLAVOR:フレーバー
AFTER TASTE:後味の印象度
ACIDITY:酸の質
MOUTH FEEL:口に含んだ質感
CLEAN CUP:カップのきれいさ
SWEET:甘さ
BALANCE:ハーモニー均衡性
OVERALL:総合評価の合計8項目から成り立ちます。
(各項目8点満点+基礎点36点=100点満点)
僕としては個性的なフレーバーを持つコーヒーが好きなので、評価方法はあくまで目安で、色々なものを選び自分の好きなコーヒーを見つけることが重要だと思っています。