お米は日本人の食文化に欠かせないものです。
毎日食べられていて、不味いなんて感じるお米はないほど品質も高いです。
僕はお米が好きで、毎年日本全国から取り寄せています。
そして先日お店で食に興味のあるお客さんとお米について話していたのですが、そこでとても面白い話を聞きました。
「新潟県のコシヒカリはもはやコシヒカリではない」と。
どういうことなのかといろいろ話を聞いて、僕もネットで調べてみました。
そうしたら関連の記事がいっぱいありました。
その一部を少し紹介します。
「米の王者」新潟コシヒカリにちょっとした「銘柄騒動」が起きている。
従来のコシヒカリにいもち病耐性の性質を付加するよう品種改良された新潟県特有の品種を作りました。これがコシヒカリBLというお米なのです。
そして問題なのがこのBL米を「コシヒカリ」と謳って消費者に売っているのです。
またJAは生産者に対してコシヒカリBLでなければ『新潟県産コシヒカリ』という名称では売れないよう圧力をかけ、無理やりBL米しか生産できない体制にしました。
「美味い」「不味い」は個人差が大きく、正解はないのですがやはり消費者の方から「不味くなった」「味が変わった」との声が多く噴出したようです。
コーヒー業界に携わる者として「新潟県コシヒカリ」に不安を感じます。
なぜならば生産効率ばかりを求めた品種改良は自らの首を絞める結果が強いからです。
1980年代のアメリカはコーヒーの大量消費国になっていました。そこでアメリカは生産国に対して徹底したコストダウン、生産効率ばかりを求めた品種改良を求めました。
それによってコーヒーの品質が著しく低下してしまい、結果的にアメリカのコーヒーの消費が激減してしまったのです。半分ほどになったそうです。
そこでアメリカはコーヒーの品質の向上を目指し、栽培方法、品種、精選を一貫して管理した豆を生産したのです。これがスペシャルティコーヒーなのです。
今までのコーヒーは不味かったのです。コーヒーもこれからワインの文化のように成熟していかなければなりません。
コシヒカリBL米。目先の利益に自らの足元をすくわれなければ良いのですが・・・。