昨日は「日本料理 佐々木」さんの大将、義隆兄さんと西条のイタリアンの名店「アリエッタ」さんで食事会でした。
つい数日前大将からお誘いがあって久しぶりのサシ飲み。
ワクワクしていると、前日「拓郎さん、急遽男1人連れていくけど、良い?」と連絡が。
「男3人でイタリアンって奇妙ですね笑」と伝えながらも、ワイワイするのは好きなので了承しました。
会ってみると20代前半の感じの良い、愛嬌のある青年。
50代前半男、40代前半男、20代前半男の何とも奇妙なコントラスト。
大将に「この子との関係は?」と聞くと「◯◯の息子よ」。
◯◯さん。大将の大親友の息子さんR君でした。
アリエッタ山本シェフの料理の美しさ、繊細さに舌鼓を打ち、そのおかげも相まって食事中、皆で会話も大盛り上がりでした。
お食事が終わりお会計。何と大将が全部払ってくれていて、R君に「山本さんに名刺渡しておけ」と。
聞くと、前職だった車の営業マンを辞め、外資系保険の営業マンに転職したばかり。 外資はフルコミッションといって基本給が無い世界。個人事業主なのです。
そのための顔見せの場を作ってあげていたのでした。
大将はお弟子さんがいた時も、ずっと僕たちの食事会の場、社交の場に連れていき「挨拶してこい」「顔を覚えてもらっておけ」と常にその場を作ってあげていました。
それは自営業でしてきた人間だからこそ分かるしんどさを少しでも手助けしてあげたいと思う配慮なのです。
僕もお店を立ち上げた時、営業に回っていて相手先から「誰?どこの人?」「何しに来たん?」と言われることが多かったです。
当時はいつも「俺が有名なコーヒー会社の出身だったら」「有名な師匠についていたら」と拗ねていました。
今はほんの少しですが、喫茶界隈では名前を知ってくださるようになったので「あー!豆やさん」「豆買ったことあります」と声を掛けて頂きます。
本当に相手先の方が知ってくれているだけで、話がスムーズに進むのです。
そのしんどさを知っているからこそ、顔見せの場を作るため呼んでいたのです。
大将は言葉は多く語らない方。でも、いつも、すっと手を差し伸べてくれたりする優しい方。さりげない。
僕は大学生の頃から大将の料理に憧れ、最近ではずっとプライベートでもお付き合いがあるので、私生活でも本当に助けてもらうことが多いです。
こんな大人になれたらと思わせてくれる先輩です。
僕も若い子がチャレンジをするなら、ほんの少しでもサポートしてあげられる格好いい先輩になれたらと思います。