先日の10日で当店は無事12年目を迎えられました。
12年前の開店当初、ほとんどといって良いほど来客数はなく、恥ずかしい話ですが初年度、来客数0人という事が2度ありました。
始めて2週間もしないうちに、このままでは必ず潰れるということを確信しました。
当たり前ですが、焙煎経験0で喫茶業の経験すら無い。
今思えば、そんなコーヒーをお客さんに提供するだけ失礼な話です。
それからは、休みの日を返上して焙煎し、時間を作ってとにかく営業に回りました。
何かと動いていれば自分なりの生きる道をぼんやりですが見つけて行くことが出来て、その道を信じて邁進するのみでした。
正解かどうかは分かりませんが、何とか生活がしていけるだけのものは得られるようになりました。
僕は様々な面で恵まれていて、まず開業出来たのは両親からの融資が受けられたこと。
実家暮らしで最小限の出費で押さえられたこと。
この2つの条件が無かったら、半年はもたなかったでしょう。
そして、精神面でラグビーを経験していたことは僕にとって大きな支えとなりました。
やはり、売り上げが全く上がらなかった頃に何度も心が折れそうになりました。
誰にも相談が出来ない、誰の力も借りることが出来ない。始めて1ヶ月で体重は激減しました。
そのなかで心の支えはラグビーの激しい練習を乗り越えた日々の経験でした。
「負けてたまるか」「絶対に乗り越えられる」と、潰れるにしても出資してくれた両親に「あいつはやりきった」と言ってもらえるまでは諦めないとモチベーションを下げることなくいられました。
このような事を書いていると、根性で何とかなるように思うかもしれませんが、必要なものではありますが、それだけでは運営していくことは出来ないのが事実です。
もう1つ重要なのは運営していくための、無駄なもの(オペレーションやロスを減らすなど)は省けるか、効率的にやらなければお店は運営出来ません。
あとはしっかり数字をみることが出来なければ、これも運営していくことは出来ません。
ざっくりとしか書いていませんが、技術だけあっても出来ないことで、頭だけで考えられても運営は出来ないことがこの12年間で痛感しました。
僕はまだ志半ば。
心は熱く、頭は冷静に。これからも変わりません。