カープが25年ぶりのリーグ優勝を果たしました!
何せ僕が小学6年生の頃の話です。
カープは独立採算性で、大型補強なし、大卒ルーキーを獲らない。
正直言って「勝つための集団」は作りあげなかった球団でした。
「カープ女子」という言葉すらない、万年Bクラス、人気低迷。まさに暗黒時代。
その時代の主力として活躍していた新井選手、黒田選手。ですが、2選手共にカープを出た選手です。
FA権行使で阪神に移籍した新井選手。元をただすと金本選手の移籍が大きく影響しています。
金本選手はFA権を行使しつつもカープに残るつもりで球団に「勝つための人事」を直訴し、受け入れられず放出。
新井選手も金本選手と同様「勝つための人事」を球団に要求し、受け入れられず放出。兄貴分の金本選手を慕い阪神に移籍。
FA行使会見での「つらいです。カープが大好きなんで……」の泣きながらの訴えは強烈に頭に残っています。
時は経てカープは14年ぶりの大卒ルーキー獲得、若手の成長。勝つための球団になっていました。
阪神での推定年棒2億円の主力から次期構想外となり、阪神の提示額が8000万円でしたが「出場機会を求めて」2000万円で広島と契約し古巣復帰を決めたのです。
そして、男気黒田選手。
2006年FA権を獲得し移籍が話題となっていたある日、
「我々は共に闘って来た。今までもこれからも…未来へ輝くその日まで。君が涙を流すなら、君の涙になってやる。Carpのエース黒田博樹」と記された巨大な横断幕が広島球場に掲げられました。
更にシーズン最後の黒田選手の登板日には、球場のファン全員が黒田の背番号15の赤いプラカードを掲げ球場を赤色に染め上げたのです。
これで黒田選手は1年FAを見送ったのです。
そしてきっぱりと国内球団への移籍を否定した上、2008年ドジャースへと移籍したのです。この時も新井選手の涙とは違いますが「感謝の気持ちでいっぱいです」と旅立ったのです。
その後のドジャーズ、ヤンキースでの活躍は、誰もが知るところです。
そして、男気。年棒約20億円を蹴って、カープと4億円で契約したのです。
「まだ力のあるうちに戻ってきて広島に恩返しがしたい」
「日本に戻るなら広島以外考えられない」
「ファンにもう一度ユニフォーム姿を見せたい」という黒田選手の言葉通り、現役バリバリのトップメジャーリーガーが、広島のために帰ってきてくれたのです。
この新井選手と黒田選手の想いを知るカープファンには優勝決定直後の両選手が涙を流し、抱き合っている姿はグッとくるものがあります。
フロントの方針歴代4番の連続放出、補強無しの姿勢には、僕もファンですが不信感を抱きました。
ただ球団が好きで、選手が好きなので応援してきました。
信じて来て良かったです。
最後に暗黒時代の最後の4番を担った栗原選手も忘れることはなく、感謝したい存在です。