品評会入賞豆の焙煎

ベスト・オブ・パナマのエスプレンドローサ農園も残すところ2kgを切りました。

普段も焙煎するときは緊張感を持って取り組んでいますが、やはり品評会入賞豆はさらに緊張感が増します。

もちろん失敗するとかなり金銭的な損失があるので、絶対に免れないといけないというところからの緊張もありますが、それよりも香りを最大限に活かす「煎り止め」のベストポイントの狭さが一番の要因です。

実は業界内ではスペシャルティコーヒー専門店に対し「スペシャルティコーヒーは焙煎技術が無くてもある程度おいしく煎れる」と揶揄される方がいます。

これはスペシャルティコーヒーが品質が良いためごまかしが利くという意味合いです。

僕もこの意見は真実だと思います。

ただ1つ異論があるのは品評会入賞豆はベストに仕上げるのが「最高難易度」なのです。

やはり最高品質の豆なので相当な間違いが無い限りはまずくはなりません。

でも最高品質ならではの精製度の高さゆえ水分値が揃い過ぎていて、煎り上げのベストポイントが極端に狭くなるのです。ベストポイントを逃すとせっかくの香りを活かせず平坦な豆に仕上げてしまう結果となります。

通常のスペシャルティランクならば10秒といった感じですが、品評会入賞豆だと5秒の誤差で変わります。

ちなみに煎り上げの判断は「僕の鼻」で感じる香りです。色や時間は判断基準として曖昧です。

僕自身焙煎に携わって7年ほどスタンダード、スペシャルティ、スペシャルティの中でも品評会入賞豆を煎ってきましたが、品評会入賞豆を扱うたびすごく貴重な体験をさせてもらっています。

今日も焙煎を行いましたが、何回か焙煎をした中でベストの仕上がりになりました。

ベスト・オブ・パナマのエスプレンドローサ農園の焙煎を残すところあと1回。ベストポイントで有終の美を飾りたいですね。

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