生豆の保存=腰痛?

生豆を保存している倉庫の掃除をしました。

半年に一度は整理しているのですが、この作業がなかなかの重労働です。

麻袋は60kg〜70kgあるのです。この重量は男の人でもきついです。

でもこの麻袋は品質確認のサンプルを取るための細長いスプーンを刺すため穴が開いて来るので、穴から豆がこぼれてしまうので保管庫には豆が散らばってしまうのです。


しっかり清掃してからこのスノコを敷いて、地面との隙間を作り湿気から守ってやります。

また保管庫は完全に光を遮断し、気温を低めにして24時間換気扇を回して保存を行っています。

生豆も活きているのでしっかり守ってあげなければ品質は落ちるのです。

しかし、腰痛いです。

BSプレミアム 「いのちドラマチック」

お店が終わり19:30〜BSプレミアム「いのちドラマチック」でコーヒーの特集が放送されたので、観ていました。

コーヒーの歴史、伝播、国の違いによる香味の違い、そして主に取り上げられていたのがハワイコーヒーでした。

ブランドを確立したコナ、そしてまだ有名ではないですが同じハワイ島のカウ地区の豆の品種改良について取り上げられていました。

僕自身ハワイ州の豆はハワイ島、オワフ島、マウイ島、カウアイ島それぞれサンプルテースティングをしましたが、それぞれ島の特長があり品質も良い物が多いです。

ただ品質が良いのものの、やはり金額の問題で、ハワイ州はアメリカ合衆国であるため人件費が高く、豆も高額です。

やっぱり品質に見合った価格という視点で見ると僕にはあまり魅力の感じられる豆ではありません。

でもカウ地区のコーヒーはまだ試していないので研究対象です。

早く出会いたいですね。

焙煎度の決断

2011年度のカップオブエクセレンスが市場に出回り始めました。

グアテマラの物ですが、早速サンプルを取り寄せて焙煎をしました。

まずサンプルを煎る目的はテースティングですか、そのなかでも重要なのはこの豆に向いている焙煎度はどこなのかということです。

ですから実際に販売するまでに何度か焙煎度を変えて焙煎をしてテースティングを行い、最適な焙煎度を決めるのです。

この焙煎度に正解は無く、焙煎士が考える「最適」な焙煎度となります。

正直この作業は悩みます。

特に今回のような品評会に入賞した豆はある程度煎り深めると、どの焙煎度でも美味しいのです。

あとは酸味、コク、甘味、香りのバランスのどこに重きを置くのか。

現在2回焙煎を行いハイとフルシティで仕上げた豆をテースティングしました。

正直言ってやはりどちらも最高に美味しいです。

答えがないのでいつも手探り状態です。

連々と書きましたが焙煎度を決めるのはこんな感じで行っています。

ちなみにこのサンプルで取り寄せたグアテマラは扱う方向で進んでいます。

また決まったら報告します。

恐怖の・・・。

この画像を良く見てもらうと白い物体があるのがわかると思います。

白い物体の正体は「石」です。

焙煎した後でハンドピックをしている時に発見しました。

当店ではハンドピックをまず焙煎前に行い欠点豆、他の異物などを除去します。

とはいえ100%すべて取り除けるわけでもないので焙煎後さらにハンドピックを行っています。

ハンドピックで欠点豆をしっかり省かないと香味のブレが生じるので欠かせない作業ですが、この「石」を取っておかないと恐ろしいことになります。

それはミルを破壊してしまうからです。

当店では一度もないですが、実際に聞いたことがあります。

石が混在したまま豆を販売してしまい、お客さんのミルを壊してしまったそうです。もちろん謝罪し弁償したらしいですが大変なことです。

ハンドピック。大切ですね。

表現者として

僕は根っからのコーヒー好きです。珈琲屋だから当たり前ではないかといわれるかもしれませんが、好きなので仕方がありません。

いつも僕は同業者の方の豆を取り寄せて勉強させてもらっています。もちろん研究という側面があるのですが、結構な割合で趣味の部分が入ります。

やはり惚れ惚れするような豆に出会うこともあり、その時思うのです。

「自分がこの豆を表現すればどうなるのか」

ちょっとキザになりますが、例えば指揮者が違うと同じ楽曲を奏でても違うものになります。コーヒーも同じです。焙煎士が違えば香味の表現は違います。

ハイで仕上げるのか、シティまたはフルシティなのか。

また同じハイでも早めに仕上げるか、じっくり待って仕上げるのか。

酸味はどれだけ残すか、香りはどのポイントがベストなのか。

その豆の持っている奥行きを知りたくなるのです。

「高品質」豆のポイント

スペシャルティコーヒーに出会い8年が過ぎました。

まだまだ出会えていない豆も多いです。

ただ僕も数百種類の豆に出会い、自分なりの豆選びのポイントが出来てきました。

酸味、香り、甘味、ボディ、クリアなカップかどうかなど・・・。

僕の中で1つのポイントがあります。

それはある程度深い焙煎に耐え得る豆かどうかです。

実は今日もブルーマウンテンの農園限定の物をテースティングしました。

いままでおそらく20種類ぐらいはブルーマウンテン(農園限定)を試してきました。

そして今日テースティングした物は僕が味わったなかで一番の品質の良さでした。

ナッティでクリア。最後に口に広がる甘味は格別です。

ただブルーマウンテンの個性といってよいのか弱点といってよいのか分かりませんが、深煎りに耐えられる豆ではなく、深煎りにすると香味の個性が死んでしまう豆なのです。

高品質の豆はハイ、シティ、フルシティ、フレンチと焙煎度を深めていくといろいろな表情を出してきます。

ブルーマウンテンはもともと香味の個性が薄い豆です。

品質の高さが伝わりますが、やはり見合った価格ではありません。

ブルーマウンテンが知名度、ブランドの王様と君臨しているのは寂しいことです。

今はスペシャルティコーヒーの中では「パナマのボケテ地区のゲイシャ種」。これが揺るぎない高品質豆のブランドです。

まだまだスペシャルティの普及活動をしなければいけませんね。

プロフェッショナル

何度かこのブログでも書いていますが、僕は落合博満氏の大ファンです。いえ信者です。

そして落合氏の最新刊である「采配」を手に入れました。

僕はいつも落合氏が発する言葉に注目しています。野球観はもちろん、人生観、プロフェッショナルというのはどういうことか。落合氏の思想がとても好きなのです。

ただ落合氏は大のマスコミ嫌いで多くを語りません。これは現役時代から変わらないことで、情報を得るためには書籍が主となります。

それなので落合氏が出版した書籍は全部読破しています。

やっとこの「采配」を手に入れました。

監督解雇という話題もあって現在なかなか手に入らないのです。

内容はまだ読んでいないので書けませんが、手に入れた喜びを書き記してみました。

野球ファンならずとも必見ですよ。

こんなデータありました

最近のコーヒーの資料に目を通していました。

そこでいくつかデータを紹介します。

まず世界の国別消費量、1位アメリカ、2位ブラジル、3位ドイツ。

そして4位に日本がきています。

でも一人当たりとなると違ってきます。

コーヒー一人あたり消費量は、1位ルクセンブルクで年間に一人あたり2,740杯、2位はフィンランド、3位はノルウェーです。

日本は12位で336杯となっています。

この結果、少し寂しい気がします。

なぜならば世界の中でも多くスペシャルティコーヒー、またオークションロット(品評会入賞豆)が輸入されているからです。

ただスペシャルティコーヒーは価格が高いため扱うお店が少なく、流通量もまだまだ少ないので飲んだことがない方も多いのが現状ですが・・・。

ちなみにスペシャルティコーヒーの先進国アメリカではコーヒー全体の約17%のシェアがあるので流石の普及率です。

日本ももっと高品質の豆が普及し、世界でもトップの方へランクインすると良いのですが・・・。

2月5日珈琲教室決定

来年の一発目のコーヒー教室の日時が決まりました。

今度の内容は新企画「ブレンド」です。

講義内容は

ブレンドが一番美味しいのか?

そもそも何故ブレンドするのか?

ブレンドはどう構成していくのか?

実際にオリジナルブレンドを作ろう

などです。

興味のある方はお問い合わせください。

TEL 0897-36-3091

常に100点

いつも焙煎をしていて難しいと思うことがあります。

それは焙煎において100点を取るということです。

焙煎を行う上で大事なことは気温、湿度、焙煎釜の温度、温度上昇具合、排気など、すべての条件をいつも同じに整えることです。

これらをコントロールする事がとても難しいのです。

ですから焙煎技術が向上しても、コンスタントに80点は取れても、100点を取り続けることが出来ません。

でも焙煎士としていつも100点を取りたいと思うのです。

その残りの20点を埋めたいと思うのが焙煎という魅力なのかもしれませんね。