とうじそば


私事ですが本日9日で32回目の誕生日を迎えました。

ありがたいことに家族が蕎麦懐石を予約してくれていて祝ってくれました。

お造り、鉢物、煮物、焼き物、そば寿司、鯛飯と色々出てきましたが、なかでも最後に出してもらった「とうじそば」は初めて食べ、印象深いものでした。

信州の郷土の伝統食であるとうじそばは、冠婚葬祭のご馳走として振る舞われ、今回僕の誕生日ということで出してもらいました。

食し方が面白くて、鰹出汁の熱々の鍋に鴨肉、キノコ、油揚げ、刻みネギを入れ、「とうじ籠」と呼ばれる籠に蕎麦を入れ、次いで鍋の中に入った熱々のそばつゆに籠ごと浸します。(この動作を方言で“とうじる”と言います)そして最後に、“とうじて”温まったそばを具と汁と一緒にいただきます。

もうお腹にこれ以上は入らないというぐらい食べてしまいました。

これから蕎麦は10月下旬に新蕎麦の時季になるのでとても楽しみですね。

テースティング

今回はまだまだ生産国としてはマイナーなコンゴの豆ボール・ドゥ・ラック・キブをテースティングしました。

まだ精製方法も未発達で、通常はパルパーと呼ばれる機械にかけられ果肉の除去を行うのですが、その設備が無く最近まで石を使って果肉を除去していました。

現在UTZカフェ(コーヒー豆の生産・加工において、安全性や環境への配慮などに対して基準を定めている組織)の指導のもと、このような昔ながらのやり方を止めさせて、ハンドパルパーを使わせて果肉を除去するようにしています。

テースティング結果はまだ批評するレベルではなく駆け出しの新人といった感じです。

少しナッティでボディ感が足りないです。ただ系統をいえばブラジル系の豆を思わせます。

もっともっと品質向上を目指して世界に売れるようになってほしいです。

もうすぐマンデリンビルセレクシ終売

もうすぐマンデリンビルセレクシの在庫がなくなりそうです。

ピンチヒッターとしてマンデリンスマトラタイガーを用意しています。

今年のマンデリンは全体的に出来が悪いのですが、良い品質の物を押さえることが出来ました。

きっとお客さんにも納得してもらえる品質だと思います。

楽しみに待ってください。

新しい価値観

またまたコーヒー関連本を買いました。

今回の特集は「抽出器具」についてでした。

コーヒーを抽出して提供している者として欠かせない道具の一つです。

ドリッパーでも種類は豊富でそれぞれ特性があります。

僕が求めている味をいかにうまく引き出してくれるパートナーとなってくれるのか否かでドリッパーを選んでいます。

現在はメリタ一つ穴式に落ち着いていますが、それまで2回ほどドリッパーのメーカーを変えました。

また、今でも新しいドリッパーが出ると買い集めています。

焙煎、抽出、テースティング何でも当てはまりますが突き詰めていくといつも新しい発見があります。そこから新しい価値観、技術が生まれてくると思っています。

僕が好きなテレビ番組があります。フジテレビで放送されている「ほこ×たて」という番組です。

ほこ×たて。いわゆる矛盾を検証するべく両者が対決するという画期的なプログラムです。

たとえば「絶対に穴が開かない金属V.S絶対に穴を開けるドリル」。

その業界ではトップを走る企業が己の技術を試すべく対決が行われます。

そしてトップであるどちらかの企業が敗北するのです。

僕がこの番組が好きなのは違う業界のトップの企業同士が戦うという設定です。

1つの業界にいればトップを走り続けている企業が、違う業界ではあるけれど敗北し2番目になるのです。

そして賞賛を送りたくなったのが再戦が行われたのです。

ただ単に同じ条件で再戦しておらず、両者とも今ある製品をバージョンアップさせてきたのです。

おそらくこの番組の企画がなければ新しい製品を両者は開発していなかったでしょう。

新しい物に触れ摩擦が生じ、新しい価値観が生まれ、新しい技術が生まれる。

僕も物を作る者として、今ある技術、知識だけに頼らず常に新しい物を取り入れて行きたいです。

今年の新米

今年も早速新米が出始めたので取り寄せました。

今年は富山産コシヒカリで農園指定のものを取り寄せました。

晩御飯に炊いてみましたが、香りはそこまで強くなかったのですが、とても甘味が強く大満足です。

今年はまた佐賀県産のヒノヒカリも予約しているのでとても楽しみです。

イチロー選手は衰えたのか?

マリナーズのイチロー選手が11年連続200本安打を逃してしまいました。

イチロー選手は合計184本で今季を終え打率も.272と3割を切りました。

やはりイチロー選手も今月22日の誕生日を迎えると38歳。衰えてしまったのでしょうか?

そこでネットでいろいろなデータに基づく記事をいくつか読んでみました。

MLB選手のデータ分析を手がける米国「FanGraphs」が発表した、イチロー選手の球種別打撃内容を数値化したもの(0をMLB選手の平均値とし、プラスになればなるほど、その球種から安打を放っていることを示す)によると、ファストボール(速球)の数値が2009年の「18.9」から2010年は「-0.9」に、そして2011年は「-16.7」に急降下。

このほか2011年のイチロー選手の場合、スライダー、カットボールといった、一般的に140キロを超える速球系の値がすべてマイナスとなっている。逆に、カーブ、チェンジアップなどの遅球系に対しては例年通りの数字を残しているのです。

つまり、メジャーの平均的打者よりも、イチローが速い球を打てなくなっているというのです。

そして選球眼も低下しているのです。ボール球をスイングする確率(O-swing%)は、過去5年間(2006〜2010年)は平均29.7%だったが、今年は36.3%に上昇しているのです。

加齢と共に動体視力が低下することは周知の事実です。

これだけを見ると「加齢と共に衰えたイチロー選手」の筋書きを描くことが出来ます。

ですが、次にこういうデータも手に入れました。

MLBのデータを分析する愛好家組織「ベースボール・インフォ・ソリューションズ」のロブ・バークハード氏が、分析した結果によると「8月末時点で規定打席に達しているバッターの打球をチェックすると好守に阻まれてヒットにならなかった数は1人平均16本。ところがイチローは倍近い31本と突出している。平均より15本も損しているのだから、ヒット数が少ないのも無理はない」というわけです。

どちらも紛れも無い事実ですが、ただ今季も184本という数字はアメリカンリーグ9位という成績なのです。

この「9番目」はとても凄いことなのです。

メジャーリーグを目指す3A、2A、1A、ルーキーリーガーの数は5000人ともいわれています。

140年以上のメジャーリーグの中で年間最多安打記録をマークし、さらにはゴールドグラブ賞はメジャー入団以降現在継続中の記録です。

来年は安打数、出塁率だけで価値を計れない打順への変更が示唆されていますが、それも結構なことではないでしょうか。

スペシャルティコーヒーを扱っている悩み

当店はスペシャルティコーヒーを専門で扱っています。

そして、スペシャルティ専門で扱っているからこその悩みがあります。

それは豆が定められない事です。

スペシャルティは徹底した管理の下作られているため生産数が少ないのです。

また高品質な豆は競合相手も多く求めているため、どうしても奪い合いになります。

当店は今現在、ケニア・ルイスグラシアが在庫がなく代用品のケニア・イーガーズ農園PBに、またインドネシア・マンデリンビルセレクシも現在の在庫がなくなると2月入港予定の新豆まで代用品のマンデリンスマトラタイガーに、またグアテマラ・マリランディア農園も商社が仕入れを打ち切るため、代役を立てなければいけません。

これはオープン当初よりずっと続いている悩みです。

より品質の良いものを求めて日々テースティングを行うのもこのためなのです。

今ではいろいろな豆を試し約300種類は豆をテースティングしました。

ですが、悩みである反面新しい豆との出会いが、スペシャルティを扱う醍醐味でもあります。

コーヒーは知れば知るほど深くて面白いです。