イチロー選手は衰えたのか?

マリナーズのイチロー選手が11年連続200本安打を逃してしまいました。

イチロー選手は合計184本で今季を終え打率も.272と3割を切りました。

やはりイチロー選手も今月22日の誕生日を迎えると38歳。衰えてしまったのでしょうか?

そこでネットでいろいろなデータに基づく記事をいくつか読んでみました。

MLB選手のデータ分析を手がける米国「FanGraphs」が発表した、イチロー選手の球種別打撃内容を数値化したもの(0をMLB選手の平均値とし、プラスになればなるほど、その球種から安打を放っていることを示す)によると、ファストボール(速球)の数値が2009年の「18.9」から2010年は「-0.9」に、そして2011年は「-16.7」に急降下。

このほか2011年のイチロー選手の場合、スライダー、カットボールといった、一般的に140キロを超える速球系の値がすべてマイナスとなっている。逆に、カーブ、チェンジアップなどの遅球系に対しては例年通りの数字を残しているのです。

つまり、メジャーの平均的打者よりも、イチローが速い球を打てなくなっているというのです。

そして選球眼も低下しているのです。ボール球をスイングする確率(O-swing%)は、過去5年間(2006〜2010年)は平均29.7%だったが、今年は36.3%に上昇しているのです。

加齢と共に動体視力が低下することは周知の事実です。

これだけを見ると「加齢と共に衰えたイチロー選手」の筋書きを描くことが出来ます。

ですが、次にこういうデータも手に入れました。

MLBのデータを分析する愛好家組織「ベースボール・インフォ・ソリューションズ」のロブ・バークハード氏が、分析した結果によると「8月末時点で規定打席に達しているバッターの打球をチェックすると好守に阻まれてヒットにならなかった数は1人平均16本。ところがイチローは倍近い31本と突出している。平均より15本も損しているのだから、ヒット数が少ないのも無理はない」というわけです。

どちらも紛れも無い事実ですが、ただ今季も184本という数字はアメリカンリーグ9位という成績なのです。

この「9番目」はとても凄いことなのです。

メジャーリーグを目指す3A、2A、1A、ルーキーリーガーの数は5000人ともいわれています。

140年以上のメジャーリーグの中で年間最多安打記録をマークし、さらにはゴールドグラブ賞はメジャー入団以降現在継続中の記録です。

来年は安打数、出塁率だけで価値を計れない打順への変更が示唆されていますが、それも結構なことではないでしょうか。

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