「このお店の一番深煎りの豆はどれですか?」
お客さんからこう聞かれる事がしばしばあるのですが、おそらくこれはコクやボディの強さ、また苦味などを求められて言われているのだと思います。
ですが深煎りだからといってそれらが満たされているわけではないのです。
例えば当店のエルサルバドルシベリア農園とコロンビアティピカを同じ焙煎度で煎った場合、シベリア農園の方がコクやボディも強いのです。
勿論焙煎度が深くなるとコクやボディ、苦味が強くなる傾向があります。
ですが深煎りをする事でその豆の持つ良い香りや酸味などを壊す事もあるのです。
ですから焙煎士はその豆にあった焙煎度を考えて焙煎をしなければなりません。
そこでコーヒー豆を選ぶ一つのポイントでお勧めなのは焙煎度で選ぶのではなく「より苦いのはどれですか?」、「さっぱりしたものは?」「コク深いものはどれですか?」といったような味でお求めになるのをお勧めします。
そしてお気に入りの香りを見つけてもらえると幸いです。