今日は新居浜のお寿司屋さんの超名店「すし善」さんの大将が夕方の出勤前に来てくれました。
すし善の大将は僕の兄の同級生のお兄さんで、去年、前大将をしていた親父さんが亡くなられて30代後半で「すし善」の看板を背負って立つ大将となりました。そして現在何人かの職人さんを抱え兄弟でお店をされています。
いつだったか大将がぷらりと立ち寄ってくれて、それ以来当店の豆をごひいきにしてもらっています。
また何を隠そう大将はご自身で焙煎をするぐらいのこだわりを持っていて、とてもマニアックな方なのです。
そして今日は開口一番、大将「コーヒーに合う魔法の水を見つけたよ」。
「おォー」と僕。
それからはとてもマニアックな話ばかりですが、軟水、硬水の何度、水による香り・・・。煎れたコーヒーの仕上がりはどうか。
僕もいろいろな水を試していて硬度によってどう変わるかという特性は分かります。水が変わると何が変わるか。それは特に苦味の印象とアフターテイストの変化が主です。
それを知っている大将はその水の場所を教えてくれたのです。凄い。
そして大将「実はその水をシャリを炊くのに試してみたんだけど・・・」といわれたので、先日10/17のブログで書いたディープピープルで聞いた寿司職人さんの話を聞かせてもらいました。
ディープピープルで語られたのは「寿司の味はシャリが重きを占める」という話なのです。
で、率直に聞いてみたところ「やっぱりシャリだよ。7割ぐらいじゃないの。あとは醤油、ネタの順だね」。
やっぱりディープです。それからはどこの水ではどういう結果が出た。とか、新米と古米の配合など寿司のあれこれを聞かせてもらいました。
そしてガリについても話が及びました。
僕も聞いた事はあったのですがガリは既製品が多いので、ここでも寿司屋さんの仕事が見えるらしいのです。
そして大将に聞いたら「ガリは3日掛けて仕込んでるよ」。流石です。
やっぱり一流の職人さんは自らが作りあげる物に労力を惜しまない、そしてシャリ1つとってもずっと試行錯誤を繰り返す向上心を持っています。
僕も食に携わる職人の端くれ。大将のような職人さんの背中を見て、職人と姿勢を正さなければならないなと深く思いました。
そして今度大将が「魔法の水持ってくるよ」と言って出勤されました。
そこのお水は使ったことがないのでとても楽しみです。