しつこいようですがコーヒーの酸味について

コーヒーの酸味。

これを聞いて「酢」のようなすっぱい味わいを連想される方が多いと思います。

当店に初めて来てくださるお客さんの中にもこの味わいを連想している方が多いのも事実です。そして「酸味が多いのはちょっと・・・。」と言われます。

ですが、試飲で出している酸味系が特徴のコーヒーを飲んでいただくと「おいしいですね。」と言ってくれます。

おいしいコーヒーの酸味はお酢のような酸味ではなく、みかんのような柑橘
類の酸味を表します。

でもなぜ酢のようなすっぱさで認識されているのでしょうか?

事実「酢」のようなコーヒーがあるからです。

これは特に一般量販店が売られている豆がそれにあたるからです。

まず量販店の豆は大きな釜で焙煎されとても短時間に仕上げます。そして煎り具合が僕のお店では出すことの無い「浅煎り」の状態で出荷されています。

この浅煎り状態の豆は酢のようにすっぱいのです。

でもなぜこの状態で大手ロースターは出荷しているのでしょうか?

それは何といってもコストダウンです。

コーヒー豆は焙煎度が深いほど水分が無くなり重量が軽くなります。

例えば生豆を1キロ焼いたとすると当店では焙煎後800gぐらいの仕上がりになるのですが、大げさにいうと大手ロースターでは900gぐらいの仕上がりになるといった感じです。

この場合もちろん売る側としては900gで仕上げる方が得ですよね。

また短時間で仕上げることによってガス代が掛からないようになります。

ちなみに当店の焙煎時間は豆によって違いますが16分〜18分ぐらいですが、大手ロースターでは5分ぐらいです。

安さを求めていく価値観も否定できるものではありませんが、コーヒーを扱う者としてとても寂しく感じます。

コーヒーに魅了された者としてコーヒーの魅力を最大限に味わって欲しいと思います。

ちなみに当店の酸味のきれいな豆はグアテマラエルピラール農園、ケニアルイスグラシア、コロンビアティピカ、コロンビアエメラルドマウンテン、モカイルガチェフです。

コーヒーの酸味。ぜひ味わってみてください。

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