当店の最近売れている豆の傾向が変わってきています。
やはりブレンドが中心なのですが、特に目立つのはコク系の豆が人気です。
巧みブレンドは現在いろいろと試行錯誤しヴァージョン4になりよく売れています。
また、単一品種ではグアテマラプロヴィデンシア農園、エルサルバドルシベリア農園がよく出ています。
当店も営業を開始し2年が過ぎましたが、ブレンドも売れ筋が少しずつ変わりました。
実を言うと巧みブレンドが人気で1番売れているのが嬉しくもあり、ちょっと複雑な気持ちがあります。
ブレンドを手がけていく上でまずは3種類極みブレンド、和みブレンド、巧みブレンドを創りました。
この3種類は創る方向性が違うのです。
ブレンドをする目的としてスタンダードクラスの豆の場合、品質を補うことが主な目的でしたがスペシャルティコーヒーのような高品質な豆の場合、個性を活かし立体的な香味の創造が主な目的です。
1番始めに創った極みブレンドは甘味、酸味、苦味、香り、コクのすべてのバランスを考えた、いわば定番という感じで創りました。
2番目に手がけた和みブレンドはモカをベースに個性を活かし珈琲ならではのすっきりとした後味を強調した豆の個性を伸ばすブレンドです。
3番目に手がけ、とても苦労したのが巧みブレンドでした。
巧みブレンドの方向性はコクを重視したものでしたが、中にほのかな酸味、甘味、強いボディ、苦味どの味も楽しむことができ、香りは豆と豆の個性の融合で単一品種では味わえない新しい香味の創造的なブレンドに仕上げました。
ある程度豆の味に詳しくなってくると、これとこれをあわせると相性が良いというのがわかってきます。そしてマニュアルのようにあわせていくことが増えていきます。
ですが巧みブレンドはそれらのことを考えず1から、いや0からこの豆とこの豆をあわせたことはないけれどあわせてみようと、とてつもない時間をかけて創りあげたブレンドなのです。
ですからどのブレンドを購入していただきうれしいのですが、巧みブレンドが売れるのは最も感慨深いです。
ですが1つ悩みというか・・・。これはお客さんに言うべきではないかもしれませんが巧みブレンドは原材料費が1番掛かっているのです。売価と原価を考えず創ってしまいました。
でも僕自身満足のいくもので、お客さんにも気に入ってもらえているのでやはり嬉しいです。