「コーヒー豆は鮮度が命」。こういった事はコーヒーに興味のある方なら、耳にしたことのあるフレーズだと思います。僕もこのブログや購入頂いたお客様にも保存方法等、鮮度に関わることは述べて来ました。
今日はその鮮度について細かに書いてみたいと思います。
まず初めに賞味期限についてですが、とくに定められた規定が無くスーパーで売られているような豆では6ヶ月〜18ヶ月と表記されているのが多いです。
当店は賞味期限は表記していませんが、なるべく焙煎日より3日でお渡しできるようにし、さらに焙煎日より6日で廃棄する規定を設けています。これは香りを最も大切にする飲み物だからです。
僕自身が研究してみたことですが、豆を煎りそれから3日、5日、1週間、2週間、1ヶ月と保存した豆をテースティングした結果、香りを一番に考え上記のように規定を定めました。
そしてなぜ鮮度なのか?これは香りの成分の変化です。コーヒーの香りは500種類以上で構成されていて、そのほとんどが焙煎する事によって生まれるのです。
その香気成分は炭酸ガスを主とする揮発性のものです。ですから焙煎後、香りの成分が大気中に放出され、やがて香りが乏しくなるのです。
上に貼った写真を見ていただくとコーヒー粉が膨らんでいるのが解ると思いますが、これは鮮度があり、豆の中に炭酸ガスが多くあると、そのガスと水分が反応して膨らむのです。ですから古い豆はこうはなりません。
余談にはなりますが、香りは焙煎日から3日ぐらいがピークで緩やかに落ちていきますが、味は焙煎日よりゆっくり熟成し2週間ぐらいがピークでしだいに劣化していきます。
ですから、抽出方法が独特なエスプレッソやアイスコーヒー用の豆は2週間ほど寝かし使用しています(エスプレッソ、アイスコーヒー用の豆も店では寝かした豆は売っていません)。おいしいのでぜひお試しを。